『最高の小説家-secret-』

『最高の小説家』の続編ですが、冒頭部分で前作の説明が端的に説明されているので本作から読み始めても大丈夫です。

前作では恋人になるまでのお話で、今回は付き合い始めてからのお話となっております。

カップリングは、「悪癖持ちのベストセラー作家 × 敏腕担当編集者」ということで、仕事ができる大人同士の恋ですね。

ただ、作家の「悪癖」というのが、原稿を書き上げた直後に興奮のあまり誰かれ構わず襲いかかってしまうという超絶はた迷惑なものです。はた迷惑どころか下手したら手が後ろに回るレベルの悪癖です。男女年齢問わずにという、本気で見境がないからどうしようもありません。

編集者・倉田は、それを承知で担当兼恋人として作家・円城と付き合っています。

もう出来上がっているカップルですので、とにかく遠慮なくバンバン肌色シーンが登場します。まず冒頭から2人ともお洋服が乱れておりますのでお気を付け下さい。

相思相愛の恋人同士とはいえ、もちろんちょっとしたことですれ違ったり、言葉が足りずに犬も食わない喧嘩をしたり、円城のデビュー当時の美人担当が当て馬として登場したりと山も谷もそれなりにあります。しかしそれも予定調和の範囲のライト・トラブルなので、それほど深刻な問題にはなりません。

この作品のメインは、イケメンふたりのいちゃラブでございます。

男としても仕事相手としても円城に惚れている倉田が、円城の文章にまでゾクッとしてしまったり、円城も他に代えがたいほど倉田にのめりこんでいたりと、とにかくラブラブのカップルです。

仕事場だったり温泉だったり、いろんな場所で隙あらばお洋服を脱ぎますし、喧嘩の仲直りだってベッドの中でコースです。もうお砂糖たっぷりのコーヒーを飲んでいる気分で楽しめること間違いありません。

肌色シーンが苦手でなければ、とても幸せな気分でいちゃつくイケメンを堪能できますので、甘い気分に浸りたいときにぜひどうぞ♪

©藤河るり/海王社