2020.02.28

チャラ男&ぶっ飛びヒロインが送る、胸キュンいっぱいのラブコメディ!『つづきはまた明日』ヒナチなお【おすすめ漫画】

『つづきはまた明日』

ヒナチなお先生による、『つづきはまた明日』の第1巻が発売されました。

前作『藤原くんはだいたい正しい』がスマッシュヒットとなり、勢いに乗っての新作。今回はどうやら、男の子が主人公のようです。

こんなあらすじ

物語の主人公・庄司は、「ひとりとじっくり恋愛なんてコスパ悪い」「据え膳食わぬは男の恥」そんなモットーで日々女性をとっかえひっかえしては青春ならぬ性春謳歌中のチャラ男。

そんなある日、彼の前に現れたのは、お嬢女子校に通う美雪

出会って早々に「交際せずにセックスだけしてくれる男子を探している」という衝撃発言をされて、さすがの庄司もドびっくり。これは極上の据え膳か、はたまた極悪な据え膳か……。それならば自分はうってつけと、思わず立候補をするのですが……というストーリー。

カモがネギを背負って来る

チャラ男が主人公ですよ。イケメンなのを良いことに、日替わりランチかのように女の子との逢瀬を楽しんでいるチャラ男(というかこれはヤリ〇ンと言った方が正しいのでは…)です。

それが、ある日全然生きる世界が異なるお嬢様と出会うことで、彼の日々は一変することになる……というのはまぁ見なくはない展開ではあるのですが、大体そういうのって、相手に見合うように、自分のいるステージから登っていく方向に、愛を糧に頑張るヤツじゃないですか。

でも本作は、導入から「一度だけSEXして、あと腐れなく他人になれる、そんな都合のいい男性を探しているんです!!」とか叫んじゃうヤベーお嬢様が相手なわけで。

こともあろうか、向こうのほうからこっちのステージに降りてこようとするっていう。

深みにはまるイケメン

百戦錬磨の遊び人であれば、このまま「立ち合いは強くあたって、あとは流れでお願いします」(クソ古いネタ)てな感じでささっとやってしまえば良いものの、さすがに相手の勢いと特殊すぎるシチュエーションに飲まれたか、「約束の日」という形で後日いたしましょう…という話になります。

その後、約束の日を前に流れからデートをすることになるのですが、そこで彼女の魅力に触れ、だんだんと本気になってしまう……という展開。

圧倒的据え膳だったはずが、自ら約束の日を先延ばしにして、デートを重ねることで一層深みにはまっていきます

なんかすごく真面目になっていくし、なんなら童貞っぽさすら出てくるという。いけすかないチャラ男だった主人公が、いつしか愛すべきヘタレボーイへと変貌しているのも、一つの見どころと言えるかもしれません。

意外としっかり練られたストーリー構成

かくして本気モードでの恋模様を展開するのかと思いきや、美雪の方は恋愛に発展することを拒み、あくまであと腐れない一度のSEXというところに拘るんですよね。

それにはとある理由があり、1巻ラストで明らかになるのですが、いやこのキャラ先行かつ勢いの良さから、あんまり複雑にしてこないだろうと思っていたのですが、しっかりと仕掛けを用意していて、良く練られていると感心しました。

チャラ男&ぶっ飛びヒロインという、共に少女漫画の主人公およびヒロインとしては異色(感情移入のハードルが高い)で、加えて”やった・やらない”といった性的な要素も多く取り込まれた作品とあって、純粋にどこまでベツコミで受け入れられるのか興味があります。

一方で、物語としては間違いなく面白く、個人的には『藤原くんはだいたい正しい』よりも1巻読んだときの期待値は上。

正直『藤原くん~』超えはなかなか難しいのでは……とか思っていたのですが、この勢いまかせのドタバタ感は前作そのままに、より味の濃いキャラクターを据えて回すストーリーは見どころたっぷりで、軽々と超えてきた感があります。

設定的に二桁巻数まで乗せるのは厳しいかもしれませんが、もしかしたらもしかするかも。今後の展開に期待です。

試し読みはコチラ!

この記事を書いた人

いづき

このライターの記事一覧

無料で読める漫画

すべて見る

    人気のレビュー

    すべて見る

        人気の漫画

        すべて見る

          おすすめの記事

          ランキング