2020.12.25
ハイスペックだけどポンコツな大財閥の跡継ぎと、ロボットのフリをする無表情で誤解されがちなヒロインが繰り広げるドタバタラブコメ!『機械じかけのマリー』あきもと明希【おすすめ漫画】
『機械じかけのマリー』
あきもと明希先生による『機械じかけのマリー』の第1巻が発売されました。
さっそくあらすじをご紹介しましょう。
元天才格闘家のマリーの新しい仕事は、大財閥の跡継ぎ・アーサーの専属メイド。ただしアーサーは冷酷&ド級の人間嫌いのため、ロボットのフリをすることに!! 人間とバレたら即処刑のピンチのはずが、アーサーは無機物には超絶優しく……まさかの溺愛ルート⁉ さらに暗殺者も次々やって来て……⁉
LaLaっぽさを存分に享受できる
久々に花とゆめ「LaLa」っぽい作品を読んだなって感じでした。メイド、ロボット、ハイスペックだけどポンコツなヒーローに、無表情で誤解されがちなヒロイン……もうバッチリです。
なんとなくSFとかファンタジーの要素もありそうに見えつつも、ヒロインはロボットのフリをしているだけで、実はSF要素もファンタジー要素も無いっていう。けれどもそこにリアリティは一切なくて、きちんとフィクションしてるのが素晴らしい。
ワンパターンだけどそれが良い
ストーリーは非常に明解で、良い意味でワンパターン。ひょんなことから自分をロボットであると偽って、大財閥の跡継ぎ・アーサーの元にメイドとして仕えることになったヒロインが、とにかく人間であるとバレないように気を付けながら、トラブルに巻き込まれる彼のピンチを救いまくります。
対するアーサーは、学生ながら会社で辣腕を振るうハイスぺ青年で、オンモードはとにかく冷酷で怖い人なのですが、何故かマリーに対してはデレデレで無邪気でアホな少年のようになるという。どんなピンチに陥っても表情を崩すことの無いマリーですが、彼の愛情の前ではつい感情が表に出てしまいドキドキ。
そしてそんな彼女の反応を見て、アーサーもドキドキという、早々に両想い確定なニヤニヤ度の高いラブコメとなっております。
マリーがとにかくかわいい
ほんとに上のパターンを手を変え品を変え繰り返すのですが、全然飽きないどころか、「もっとくれ」となるから不思議。
2人は立場上は主従関係にあるわけですが、毎日のように命を狙われるアーサーを助け、同時に彼の心の癒しになっているマリーと、マリーに対して無償の愛を注いでくれるアーサー、互いに持ちつ持たれつというか、互いに足りないところをバランス良く補いあっている関係性でもあり、見ていてとても心地よいんですよね。
そして何より、マリーが可愛らしい。無表情なのに内心では結構ドキドキしたりハラハラしたり、感情が動きまくっているマリーが可愛らしいし、アーサーに対して不意に赤面したり笑顔を見せたりするマリーが可愛らしいし、メイド姿のマリーが可愛らしい。全部可愛らしい。
物語のポイントは、彼女がロボットではなく人間であるといつ明かすかという一点に集中するわけですが、まあこの感じだとしばらく引っ張れるんじゃないだろうか。年末に、続きが気になる良ラブコメの登場でございます。要チェックです!
©あきもと明希/白泉社