2021.03.15
お互いの好みに合わせて演じた結果、両思いまで遠回りになっちゃった、明るく楽しいちょっとおバカな両片思いBL!『失恋ジャンキー』鷹【おすすめ漫画】
『失恋ジャンキー』
明るく楽しい、両片思いBLです。
彗太は、ノンケしか好きになれずに、トライしては振られて凹んで親友の龍次郎に慰めてもらう……という不毛な失恋を繰り返しています。高校時代、クラスで浮いていた彗太を気にかけてくれた龍次郎とは、卒業後もつかず離れずで、疎遠になりかけたところを就職の関係でご近所さんになりました。
物理的距離が縮まったところで彗太が自覚したのが、「俺はやっぱりこいつが好きなんだ」ということ。
そう、ノンケばっかり好きになるのは龍次郎が! ノンケだからです!!!
当て馬にされた男性陣は若干気の毒ですね……。しかも彗太、失恋するたびにノンケの親友が身体で慰めてくれるのをいいことに調子に乗って3回目。いやちょっと待ておかしいでしょ!
普通、普通ね? 同級生の親友がゲイで、男に振られるたびに泣きついてきたたからって、どんなに仲が良くたって、一般常識の範囲で考えれば抱いて慰めたりしないって気付きますよね?
なんで気付かず調子に乗っちゃうの!? バカなの!!???
心配しなくても君たちとっくに! 両思いですから~!!!
お互い片思いのつもりで体重ねてるの、心が無理なら身体だけでも楽しみたいとか切なくモノローグしちゃってるの。違うそうじゃない、その心の声は発声して、意思疎通を図って! 下半身で会話する前に上半身を使って! 人類でしょ!!!
とひたすら突っ込みを入れながら読んでおりました。
ちなみに龍次郎は、ノンケしか好きにならない彗太に振り向いてもらうためにわざわざノンケを演じています。お互いがお互いの好みに合わせて演じた結果がこの両片思いです。これはあれか、BL版・賢者の贈り物か(違います)?
片思い同士のすれ違いや日常のやりとりも、全体的に明るめで楽しく読み進められます。
全体的に友達同士で体で慰め合うことが多いので肌色率は高めです。二人とも良いガタイしてますので、なかなか見ごたえがあります。がっつりBL摂取したい方に全力で推しておきたい作品です。
©鷹/三交社