2018.04.04
【日替わりレビュー:水曜日】『すんどめ!!ミルキーウェイ』ふなつかずき
『すんどめ!!ミルキーウェイ』
据え膳なのにヤれない、童貞男の戦い
『華麗なる食卓』『妖怪少女―モンスガ―』で、こだわりの美女体描写を見せたふなつかずきの、本領発揮とも言えるエロティックラブコメディ。
佐倉義武、25歳、童貞。彼の布団の中にいたのは、推定Fカップの半裸の美少女・ルネ。
義武はその豊満な乳をもみはじめた……が、彼女は絶頂寸前で、グロテスクな宇宙人の姿に戻ってしまう。
話によると、地球人の雄との間に子供をつくらないと、彼女らの種が存続できないらしい。そこで性欲の強い義武が選ばれたのだが、問題は「照れると地球人の形を保てない」というルネの身体だ。
義武が後輩の由井園遥と付き合い始めた時、さらに壁にぶちあたる。種の存続のためには童貞との子供を作らねばいけないらしい。
遥との恋愛は邪魔したくない、と身を引こうとするルネに、義武は「特訓だ!」と声をかける。
本能のままに生き、心と身体に正直な義武の姿は、とても清々しい。
制約の多いシチュエーションの中、基本彼は「欲を耐えない」方向に頑張り、自分と女の子両方の願望を叶えようとする。
例えばルネに特訓を持ちかけたのは、彼女のためを思ってもあるが、自分が両方とセックスしたいからだ。
正々堂々と肉食で、嘘はつかず誠実、やらかしたら責任は負う。屁理屈をこねない彼の姿は、好感が持てる。
「お前の処女膜は、俺がブチ破るっつったろ!? 絶対お前の膣ん中に俺のザーメンブチ撒けてやる!! 俺の精子でお前の腹ん中ぱんぱんにしてやる!! 絶対受精させてやる!! 絶対着床させてやる!! 絶対俺の子をはらませてやる!!! だから…さよならなんて言うな…!」
苦しみ悩むルネを救う、義武のセリフ。単語はヒドイのに、なんてかっこいいんだろう。
他にも、いい身体すぎる女の子が続出。裸はもちろん、達するシーンもてんこ盛り。
かなりどエロスなマンガだが、周りにいるのは「物理的にヤれない」ルネと「ヤってはいけない」女の子なので、義武はすんどめの連続。つらい。
でもすんどめの方が、マンガ的には最後までいくよりエッチだったりするんだよなあ。
Twitterで話題になった作者の微エロ4ページイラスト連作『土下座で頼んでみた』も3月30日に発売されるので、あわせて読もう。
土下座で頼んでみた No.30
エレベーターガール#土下座で頼んでみた pic.twitter.com/j1yX0eYQJp— ふなつかずき (@funatsukazuki) 2017年11月12日
「ふなつかずき」の他作品
©ふなつかずき/集英社