2018.06.18
【日替わりレビュー:月曜日】『MADK』硯遼
『MADK』
謎のタイトルMADK……
なんのこっちゃ分かんないですよね。
M:モツ
A:アクマ
と
DK:男子高校生
だそうです。わかるかこんなもん!!
よくこのタイトルでOK出たな……。ちなみにモツって内臓のモツのことですからね。なかなか個性的なタイトルですよね。
タイトルが理解できないのに何で手に取ったのかというと、表紙が素敵だったのと、オビに「人外・転生・異常性癖・カニバリズム ここがBLの極地」って書いてあったからです。悪魔×男子高校生の異種間恋愛ものか! いただきます! というわけです。
ごちそうさまでした!!!!!
ゆがんだ性癖のせいで親にまで異常者扱いされ、ものすごく生きにくい中で生活していたマコトですが、ある日ふと行った儀式で、大物悪魔を呼び出すことに成功してしまいます。まずある日ふと流血必須の儀式を自室でやるなよ! って思いますけど、呼び出した悪魔に、
「悪魔のお肉が食べたいです」
ってリクエストするのもまあぶっ飛びすぎております。
さぞ現代社会の中では生きにくなっただろうなと思わされますね。もうちょっと思春期の人間らしいお願い事を期待していた悪魔もびっくり。
しかも本当に食べちゃう……BLではとっても大事な下半身から……oh……
毎日悪魔のお肉をもぐもぐし続けて、ついにBL的にもいただきますしてようやく満足したマコトくんは、約束通りあっさり悪魔に魂をあげちゃいます。が、悪魔はマコトくんを気に入りすぎて首から上を魔界にお持ち帰りしてしまい、適当に用意した身体にくっつけて悪魔見習いに仕立てあげてしまいました。
これからマコトくんは、魔界で立派な悪魔になるべく奮闘することになります。もちろん、悪魔は事後処理などまったくなしでマコトくんの首をお持ち帰りしちゃったので、人間界では首なしDKが出来上がってしまい大騒ぎになりました。
ここまでお読みいただければご理解いただけると思いますが、この作品、グロで異常でドロドロシリアスな芸術系に振り切ったBLというわけではなく、明るく楽しいちょっと変わった性癖のDKが悪魔に振り回されつつ振り回す、ちょいグロコメディBLでございます。
でも注釈付けるとしたら「何でも許せる人向け」って書いてしまいますが、気になる方は是非どうぞ。
シリーズ化が決定しているようで巻数表記がありますので、とっても続きが楽しみな作品です。
©硯遼/プランタン出版