2019.05.25
いかついおじいちゃんと天真爛漫な孫娘がおくる、ほのぼのコメディ!『こわもてかわもて』小雨大豆【おすすめ漫画】
『こわもてかわもて』
「good!アフタヌーン」公式サイトで『フィオナ旅行記』、ニコニコ漫画(公式)で『九十九の満月』、ツイ4で『学び生きるは夫婦のつとめ』と、Webマンガ媒体を多岐にわたり活躍する小雨大豆先生。
そのTwitter発表作がコミックガルドで連載化された『こわもてかわもて』を、本日のおすすめとしたい。主な内容は、見た目はいかついながら紳士的なおじいちゃん&無邪気に元気な孫娘が、ふたりで過ごす遊びの時間を切り出したほのぼのシチュエーションコメディである。
お年のわりに筋肉質で大柄な身体に、白いおヒゲがつんつん。頭部には一筋の大きな傷跡を刻み、さらにサングラスをかけて一見どこぞのマフィアもかくやという、おっかない容姿のおじいちゃん・龍之介。結婚していた娘が彼の住む実家へ出戻ったおり、仕事へ行くあいだ子供を見ていてほしいと孫娘・虎々(ことら)を託してきたのが本作の幕開けとなる。
小さな子供のあつかいがよく分からない龍之介に対し、虎々はといえば物怖じも遠慮もゼロ。自分より何倍も身体のデカいおじいちゃんへグイグイなつく天真爛漫ぶりを炸裂させ、アイドルのコール&レスポンスごっこ、コンビニに来たていでお店屋さんごっこ、ママの服を勝手に使ったモデルごっこ等々さまざまな遊びに巻き込んでくる。
そんな孫のため、龍之介は戸惑いつつも話を合わせてやるうちいつの間にかノリノリでいっしょにはしゃぐようになり、時にはおふざけが過ぎて孫もろとも娘にしかられてしまうほどにぎやかな日々を送るのだった。
強面(こわもて)なマッチョ男と、ちっちゃくてカワイイ女児の組み合わせという意味での「こわもてかわもて」。
強面なおじいさんがうっかり子供の遊びに、全力投球してみせるギャップの可愛げという個人単位での「こわもてかわもて」。
さらに、恐いもの知らずな子供の手ごわさによって「こわ」を孫の方が担い、幼児との距離感におっかなびっくり、敬語で話しかける祖父のソフトさが「かわ」を指す「こわもてかわもて」……。
一対一の関係かつシンプルな題名ひとつのなかで何重ものニュアンスが交差した、技ありな趣向になっている。
そう! このマンガ、むしろカワイイのはおじいちゃんのほうなんですよ!!(力説)
©小雨大豆/オーバーラップ