2019.06.28
3人のイケメン問題児たちと繰り広げる、ドキドキの学園ラブストーリー!『甘くない彼らの日常は。』野切耀子【おすすめ漫画】
『甘くない彼らの日常は。』
野切耀子先生の『甘くない彼らの日常は。』の第1巻が発売されました。
野切先生の作品ってなんか好きなんですけど、なんで好きなのかなぁとふと思ったときに思い浮かんだのは、出てくるキャラが軒並み美男美女なところ。
たとえば本作の主人公・緑は、作中の設定では”美女”ではないと思うんですけれども、普通にかわいいっていう。レビューにあるまじきなんの捻りも無い表現をすると「絵が上手い」ってことなんですが、まあこう、見た目がキレイなキャラが動いて会話してるだけで眼福といいますか。
加えて本作はその魅力を存分に味わえるよう、メインキャラとしてイケメンが3人も登場するという素敵設定。眼福です。
こんなお話
物語は、緑が高校生活初日に財布を落とすところからはじまります。財布を持ち去られそうになったところを、同じクラスの一条礼に助けられ、学校でお礼を言おうと彼を探すのですが、待てども待てども学校に出てきません。どうやら噂では停学になったまま、期間が明けても復学してこないのだとか……。
そんな中、禁止されているバイトをしているところを理事長に見つかってしまい、見逃す交換条件として「一条礼と、彼の友達を学校に連れ戻してほしい」とお願いをされるのですが……というお話。
イケメン問題児たち
表紙にも描かれているイケメン3人を相手にすることになるお話なのですが、これがなかなかの問題児達なのです。
右下にいるのが一条礼。財閥の御曹司というボンボンなのですが、人を寄せ付けない雰囲気を持っています。そしてそんな彼といつも一緒にいるのが、左側の五嶋千尋と、上の家入雪之丞。
五嶋くんはヤクザの息子で組の跡取り。家入くんは医者の息子という、それぞれジャンルは違えど財力権力ありまっせなハイクラストリオです。
さぞ女子からの人気もあろうかと思いきや、ヤクザな五嶋くんの存在や、醸し出される他人を寄せ付けない雰囲気から、遠巻きに眺められている(悪い言い方をすれば浮いている)という状況。そんな彼らに、緑は理事長に焚き付けられて果敢にもアタックしていきます。
苦労人のヒロイン
恵まれた出自の3人に対して、主人公の緑はかなりの苦労人。父親が借金を残して蒸発し、家計を助けるために密かにアルバイトをしているという背景があります。色々な理由があり、最初こそ緑の存在を煙たがっていた一条くんですが、彼女の熱心さや、苦労しているがゆえに生まれる思いやりの深さに感化され、段々と態度を軟化させていくようになります。
緑はなんというか、お人好しであり、人の悪い部分ではなく良い部分を見ることができるタイプの子で、行動が素直で非常に好感が持てるんですよね。一条くんがかなりひねくれた感じなので、その対比もなかなか面白い。
ちなみに3人相手はいるものの、相手本線は間違いなく一条くんで、残りの2人がどういうふうに絡んでくるのか要注目といったところ。
結局誰推しなのかというと…
みんな可愛いくて眼福眼福言っておりますが、個人的に最も推したいのは緑の弟・紺。
ど直球のショタ的見た目に加えて、中学生なのにめっちゃお姉ちゃん思い。少しばかり生意気さも残しているところなんかもう完璧。散々メインキャラの紹介を書いてきましたが、むしろみんなに知ってもらいたいのは紺というすごくかわいいショタがいるということかもしれません。
試し読みにもきっと登場するはずなので、まずはその可愛らしさを目の当たりにしてみてください。
©野切耀子/講談社