2020.01.21
もふもふを描かせたら天下一品!人間×優しい人狼の異種間恋愛BL!『人でない狼』元ハルヒラ【おすすめ漫画】
『人でない狼』
もふもふを描かせたら天下一品の元ハルヒラ先生の新作です。
なんとナンバリングされているシリーズものBLです。1巻完結が多いBLで、さらにファンタジー&異種間恋愛でオムニバスではないシリーズものというだけでも胸が高鳴りますね。
シリーズになるだけあって、1巻は序盤戦という感じでしょうか。
友人を探しに森に入った警備隊長のロッドと、病弱な子狼・テオを養育する優しい人狼のジュオ。森で出会ったふたりは、忌み神にあてられたのか、特に恋愛感情もないまま雰囲気に流されて抱き合います。
ロッドの友人の死に関して秘密を抱えたまま、でも完全に嘘をつき通すこともできなかった気弱で優しいジュオは、ロッドと別れた後、テオの薬を求めて人の街に出ていきます。
あまり人と接することのなかったジュオは、街に出てすぐに一瞬で財布をすられ、通りすがりの男にだまされ、あれよあれよという間に裏社会の人間関係に巻き込まれていきます。
そんな中ロッドと再会するものの、気まずかったり後ろめたかったりで会話も交わせないまま終わってしまいます。
出会いは森ですが、恐らくメインになるのはしばらく街の中でしょう。裏社会の人間のボディガードのような立ち位置になってしまったジュオと、それを取り締まる立場にいるロッド。
彼らが再びきちんと向き合って会話ができるまでに、ジュオがどれほどの辛酸を舐めることになるのかが心配です。
世界観として、人の姿になれる動物が割と一般的に存在するのか、極めてレアで隠された存在なのか──基本的なところもまだはっきりとは描写されておらず、期待と不安が膨らみます。狼は群れで暮らすイメージが強いので、ジュオに同じ種族の仲間がいるのかも気になるところです。
恋愛方面はじっくり進んでいきそうな雰囲気です。カップリングは「ロッド×ジュオ」なんですが、彼らはまだ「ラブ」にまでは辿りついていないので、今後どんな形で気持ちが動いていくのかも見どころになるのではないでしょうか。
他にもいろいろと伏線が張られており、続きが楽しみな作品です。
©元ハルヒラ/リブレ