2020.01.31
売り出し中の人気俳優×マネージャーの禁断のラブストーリー!『つまり好きって言いたいんだけど、』円城寺マキ【おすすめ漫画】
『つまり好きって言いたいんだけど、』
『はぴまり』や『恋はつづくよどこまでも』の円城寺マキ先生の新連載『つまり好きって言いたいんだけど、』の第1巻が発売されました。
それではさっそくあらすじをご紹介しましょう。
こんなあらすじ
物語の主人公は、芸能事務所でマネージャーとして働く千歳。小さいころにいじめられた経験から、体と心を鍛え、今では強い(&ちょっと怖い)しっかり者の頼れる大人に。そんな彼女が、事務所の超人気俳優・藤代瀬那から指名され、担当マネージャーになることに! 演技は最高な藤代だけど、プライベートは女癖最悪&ウソつきの最低男だった!! しかもその正体は実は……!?
ヒロインに執着する理由
「プチコミ」はハイスぺヒーローがお約束ですが、今度は芸能人でございます。そのルックスはもちろんのこと、演技力に定評のある、売り出し中の人気俳優が、何やらマネージャーにやたらとちょっかいをかけてくるというラブストーリー。
千歳はしっかりと仕事はするけれど、別に特別キレイってわけでも無いし、わざわざ指名してまでそんなことをする意味が不明……しかもやたらとその態度が鼻につく……その理由ってのが、この作品タイトルってワケです。
実はこの2人、小学生の時の同級生で、藤代は千歳のことをイジメていた張本人という関係性。
藤代は芸名を使っているため、千歳はそのことになかなか気づきません。藤代はいい歳して、小学生時代と同じようなことをして彼女の気を引こうとするわけですけれど、心も体も強く生まれ変わり、ちょっとのことでは動じないしっかり者の社会人となった千歳からは、なかなか思ったようなリアクションが引き出せません。
仕事に必死でなかなか気づかない
そんな藤代の気持ちなんて知ったこっちゃない千歳からしたら、マネジメント対象が扱いにくいってのは実に迷惑な話。なまじ看板俳優であるだけに、我慢して彼に付き合い、必死に食らいつきます。
また人間性は苦手だけれど、仕事の時に放つ圧倒的なオーラと演技力にはゾッコンで、仕事人としては120%の評価をしています。その後、彼が自分をイジメていた男の子だということを知るのですが、その時の反応と、その後の態度については読んでのお楽しみ。
恋愛ものとしてもお仕事ものとしても
タイトルでは藤代がずっと千歳のことを好きで……といった感じすら読み取れますが、実際に中身を読んでみると案外そこはアッサリというか、「好き」とか「愛している」というよりも、「気になってる」ぐらいの印象。
つまり互いに仕事を通して、想いを育てていく必要があるということ=ストーリー的にはそれなりの長期になりそうです。
なんやかんや、互いに性格や態度に難ありながらも、優れているところはリスペクトして、しっかり頼りあいつつピンチを切り抜けていく様は、恋愛ものであると同時に、お仕事ものにおける名コンビのストーリーとしても楽しめる側面があり、見ていて爽快感があります。
千歳の気持ちが全然なので、ラブストーリーとしてはまだまだ出発してもいないといった感じですが、それでも充分に楽しめるのは、その辺でしっかりと補っているから。今回も手堅く面白い一作となっております。
©円城寺マキ/小学館