2020.03.27
セックスや恋愛をメインテーマにした、青春ヤリ直しアラサーラブ!『10年シてないスダチさん』高田ローズ【おすすめ漫画】
『10年シてないスダチさん』
高田ローズ先生による、『10年シてないスダチさん』の第1巻が発売されました。
主人公はもうお分かりの通り、10年シてないスダチさんです。
青春ヤり直し
田舎で恋愛ナシの20代を送った「スダチ」こと、菅田チカコ、32歳。最後に男に抱かれたのは、大学4年の時で、社会人になってからは一切いたしておりません。失われた10年を取り戻そうと、一念発起し上京を決意。
地元での最後の思い出にと、後腐れなく抱いてくれそうな年下のイケメンを捕まえたものの、実はその彼、見た目に反して童貞で……という導入。
青春やり直しならぬ、青春ヤリ直し漫画ということで、セックスとか恋愛がメインテーマでございます。
初対面の年下の男の子といきなり10年ぶりのセックスをするのですが、ワンナイトでサヨナラと思いきや、後日上京する新幹線で再会。ひょんなことから連絡先を交換し、その後も連絡を取るようになります。
上京して即ヤられる
彼との恋模様を描くのかと思いきや、上京して物語はさらに転がっていきます。東京に住む高校の同級生と久々の再会を果たしたと思ったら、即お持ち帰りされるという、短期間で2人目のワンナイトラブ(死語)ですよ。お盛んですこと。
ここから恋に発展すれば嬉しいものですが、どうにもそういう気配が無い。ということで、セックスはできども、自身の置かれている境遇に変化は無いという、不思議な状況になります。
このセックスには近いけれども、ちゃんとしないと宙ぶらりんになる感じ、いかにも30代のやるせない恋愛という感じがして、親近感を禁じ得ないです。
ガードが緩い
こうやって書いてると、ヤリたい盛りの節操ない30代女子って感じに映るかもしれませんが、1人目は自らが強引に誘い、2人目は上京したてでノーガードのところを漬け込まれたという感じで、こう字面ほどガツガツしてるわけじゃありません。
こういう状況を呼び込んでいるのは、彼女の社会人としての恋愛経験の無さと、田舎者ゆえに初めての東京生活にうかれてしまっているから。
アラサーでありながら、どこか大学生のようなチョロさ(その純粋さが魅力にも映る)
があり、男としては扱いやすいのでしょう。
2人ともスダチさんへの恋愛感情は無さそうで、ここからどうこのスキルの乏しいヒロインが攻略していくのか。自覚的にヤラれにいっているはずなのですが、それ以上に無自覚にガードが緩い、見ていてなんとも危なっかしい彼女の、お笑い交じりの奮闘記を、楽しく見守りましょう。
©高田ローズ/秋田書店