2018.03.01

【まとめ】祝メダル・平昌オリンピック!フィギュアスケートのマンガ

2月25日に閉幕を迎えた、冬季平昌オリンピック
日本は冬季オリンピックで過去最高のメダル取得数となり、17日に開催されたフィギュアスケート男子フリーでは、羽生結弦選手が金メダル宇野昌磨選手が銀メダルを獲得して日本が湧いたのはご存知の通り。
競技中のテレビの瞬間視聴率は最大46%だったそうで、視聴率といえば低迷のニュースをよく耳にする中で、この数字は異常と言ってもいいほど。
フィギュアスケートが国民みんなに愛されているスポーツだということが、今回のオリンピックでより一層感じられたのではないでしょうか。

そんなわけで今回は、もちろん今回のオリンピックでもガチ泣きをかました、フィギュアスケート大好きな筆者が送る、ぜひ読んで頂きたい「フィギュアスケートマンガ」をご紹介。

華麗な部分が先行しがちな競技ですが、フリースケーティング1試合で2〜3kg体重が落ちると言われるほど過酷なスポーツでもあり、ドラマがたくさん詰まったフィギュアスケートの面白さをマンガでもぜひどうぞ!

『モーメント 永遠の一瞬』

モーメント 永遠の一瞬

百貨店で働く女性がファッション、ビジネス、恋愛と向き合う姿を描き、テレビドラマ化もした『Real Clothes』が大ヒットした槇村さとる先生が現在連載中の『モーメント 永遠の一瞬』
槇村先生は40年来のフィギュアファンとのことで、初連載の『愛のアランフェス』からアイスダンスの『白のファルーカ』など、フィギュアスケートを題材にした作品が多くあります。

『モーメント 永遠の一瞬』はフィギュアスケートの才能を持つ主人公・北原雪が世界トップクラスの選手となるお話。
母とともに上京し、有名クラブに所属した雪。第1話はソチオリンピックで雪が滑走するシーンからスタートしますが、直後に物語は登場人物が10歳だった頃に。
どきどきそわそわしながらみんなの成長を追っていく流れになるのですが、合宿から選抜、海外合宿など、フィギュアスケーターが通る道のりで起こる出来事の描写が丁寧です。もちろん、なかなか避けて通れない怪我のお話も。

華麗な演技に至るまでの、長い長い道のりがぎゅっと染みる作品です。

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『キス&ネバークライ』

キス&ネバークライ

主人公はフィギュアスケートからアイスダンスに転向した、黒城みちる。最初はフィギュアスケーターとして育てられてきたみちるですが、アイスダンスの選手だった両親の影響とコーチの四方田からアイスダンスを教わるようになります。
その後、少年・礼音(れお)とペアを組みますが、突然みちるが行方不明に。しばらくして発見されたみちるは、その間の記憶を失っており、すっかりふさぎ込むようになってしまっています。そして同じころ、四方田コーチの遺体が発見…。事件は未解決のまま、みちるは日本へ帰国します。
7年後、スカウトされた礼音は日本へ来ることになり、みちるに再会するところから物語はまた進んでいくという、ミステリー要素も併せ持った作品です。

いかんせん滑走のシーンが美しく、もうどっぷり浸っている時に挟んでくる小川彌生先生のツッコミが最高です。すごいシリアスなシーンだったのになぜだか笑ってしまうという……(もちろんギャグマンガ家じゃありません)

タイトルの『キス&ネバークライ』ですが、滑走後の選手が得点発表を待つあの控えスペースの正式名称がまさに「キスアンドクライ」
喜びのキスがあり、くやし涙や嬉し涙がうまれるドラマチックな場所なのです。あの場所に選手とコーチと並んでいる姿を見ているだけで泣ける。

作者はこの作品のあとに続いて『銀盤騎士』というフィギュアスケートのマンガも描いています。こちらは2017年に完結したばかり。『銀盤騎士』はアイスダンスではなくがっつりフィギュアスケートです。どちらを紹介しようか悩んだのですが、個人的な好みで『キス&ネバークライ』を推しただけなので、みなさんはぜひぜひぜひ両方どうぞ。

あと、大ヒットマンガ『きみはペット』の合田武志(モモ)という別作品のキャラが出てくるのもポイントが高い。

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『ブリザードアクセル』

ブリザードアクセル

現在『七つの大罪』が大ヒット中の鈴木央先生が描くフィギュアスケートマンガですが、小学4年生が平均ドライバー飛距離440Yをかっ飛ばすゴルフマンガ『ライジングインパクト』にも負けず劣らずの、主人公の身体ポテンシャルが高すぎてすごいことになっている少年マンガです。
主人公である北里吹雪は「目立てる」という理由でフィギュアスケートを始めるのですが……

※以下、ちょっとネタバレです(有名だけど)

3、4歳から英才教育を受けるのが当たり前のフィギュアスケートの世界で、吹雪は最初からしれっと4回転半を飛び(!?)、超精鋭が集まるフィギュア選手の登竜門のような学校にさらっと受かり、一ヶ月半で大会でハイスコアを叩き出してエリートたちをぶっ潰し、右回転・左回転を難なく使いこなし、最終的には5回転半(!?!?!?)を飛ぶという超人マンガです。

競技初めて半年くらいで、13歳とかで。ちなみにライバルは体の限界に挑戦した結果、競技中に筋肉が切れても滑ることをやめず、血を流しながら衣装を赤く染めても滑り続けます。このライバルも14歳です。本気で?

……とまあ、ありえないこともたくさんあるのですが、点数の説明なども丁寧ですし、競技の入門知識も知れておすすめです。

単行本見返しの作者コメントに、フィギュアスケートへの愛が溢れていてとってもいい!

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さいごに

これだけアツく語りましたが、実は正直なところ私がフィギュアスケートにどはまりしたきっかけは超人気アニメの『ユーリ!!! on ICE』でした。
マンガ家の久保ミツロウさんが原案・脚本・キャラクターデザインに携わった作品なのですが、最高なんですよ……。登場人物みんな大好きですが、強いて言うならヴィクトル推し……。スケーティングの動きも素晴らしく、製作陣の愛がひしひしと伝わる超・名作でした。

ちなみに今回のオリンピックでの須崎海羽選手と木原龍一選手による団体ペアSPの曲は、『ユーリ!!! on ICE』劇中歌の「Yuri on ICE」
主人公である勝生勇利のフリースケーティングの曲で、ただでさえ泣ける曲なのに、この曲が! オリンピックで!! リアルなスケーティングで!!! 世界中と感動を共有出来たなんて、もう号泣もいいところです。海外からの反響もすさまじく、本当にグッときました……。

フィギュアスケートは日本のお家芸なんていうけど、得点とかよくわからないし……と思っている方がいたら、ぜひマンガから入ってみてはいかがでしょうか? アニメ・マンガのエンタメコンテンツから実際の興味につながるなんて最高です。
スポーツマンガの中でも特に、体の軸にズレがあると違和感を感じる題材だとは思うのですが、やはりみなさん作画にブレがない! スポーツと同じく、体幹がしっかりした画力のあるマンガ家さんがチャレンジする題材な気がします。

ただ、フィギュアスケートマンガもっと盛り上がっていいと思うんです。バスケットボールといえば『スラムダンク』、野球といえば『タッチ』、バレーといえば『ハイキュー!!』みたいな、みんなが名前をあげるような作品はまだないのかもしれない、という印象です。

作画がすご〜く大変だとは思うのですが、また新しいフィギュアスケートマンガの誕生を首を長〜〜くしてお待ちしています。

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この記事を書いた人

八木 あゆみ

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