2018.03.07
【日替わりレビュー:水曜日】『さぐりちゃん探検隊』あきやま陽光
『さぐりちゃん探検隊』
アウトドアを笑顔で探検する、幼馴染の君が好きだ
隣の家に住む忍間さぐりは、身体が弱い幼馴染の女の子。「私もいつか外に出たいなー」と言い続けていた。中学生になり久しぶりに出会った彼女は、幼少期とうってかわって、元気に駆け回るわんぱくになっていた。健康的な彼女の姿に、少年・紡はドキッとしてしまう。
世界のあらゆるものを見たいと貪欲に目を輝かせるさぐりと、そんな彼女に恋をした紡の、アウトドアラブコメディ。二人の探検は、身の回りからスタート。虫取り網でチョウチョを捕まえ、高校の校舎の屋上に登る。さぐりちゃんにとっては、見るもの全てが新鮮。
後半からは足を伸ばして、千葉県鋸山、静岡県寸又峡などを探索。さぐりちゃんのテンションは高まる一方。
「私ね 今できることがちょっとずつ増えてきてすごく楽しいんだ! これからもちょっとずついろんなことができるようになっていったら いつかあの星の向こうまで 宇宙にもいけるようになるよね ううん 絶対行く!」
昔おとなしかった女の子がすっかり天真爛漫になり、ワクワクしながら笑顔で話しかけてくる、というシチュエーションのドキドキ感が半端じゃない。
彼女は、昔一緒にいる時が一番好きだったから、とインドア派の紡を引っ張って外に飛び出す。ただ、彼女は自分の成長度合いがわかっていない。表紙のようなムチムチボディで飛びまわるもんだから、思春期の少年にはあまりにも目の毒。
「幼馴染キャラ」好きなら、読んで損なし。女の子側が恋愛を意識していない距離感でぐいぐい迫ってくるのが、大変素晴らしい。
この作品は毎回、見開きカラーで二人の見る景色が描かれているのも見どころの一つ。気になる子と一緒に、写真撮影している気分になれる。
ジャンプ+で連載中「さぐりちゃん探検隊」
2月2日に1巻発売です!読んだことない方も是非チェックしてみてください♪ pic.twitter.com/AwwJJqunaU— あきやま陽光 (@akiyamayoco) 2018年1月30日
©あきやま陽光/集英社