2018.03.06

【まとめ】実際まだ読んでないよね?あなたの背中をそっと押す、往年の名作マンガ特集

名前は聞いたことあるけど読んだことの無い名作たち

日々新しいマンガが出てくる世の中。まだ見ぬ新作を読み漁るのはなんとも楽しい経験です。ですが、たまには後ろを振り返ってみるのも良いのではありませんか?

名前は聞いたことあるけど読んだことの無いマンガ、そんな作品誰しもありますよね。今回はその中から特に名作と呼ばれるものをご紹介します。

入口だけここでちょろって見てみて、この機会に是非読んでみませんか?

アニメ化も決定! 謎の言葉”バナナ・フィッシュ”を巡るアクション・ハードロマン!

『BANANA FISH』

1973年、ベトナム戦争のただ中で米軍兵士グリフィンは突如錯乱し味方の兵士達を射殺した。廃人と化した彼は”バナナ・フィッシュ”という謎の言葉を繰り返し口にするのだった…。時は飛んで1985年。ニューヨークの暗黒街をたくましく生き抜くストリートキッズ達のリーダー、アッシュ・リンクス。グリフィンの弟である彼は、マフィアの仕事を請け負う中で廃人と化した兄が口にしていた謎の言葉”バナナ・フィッシュ”の手がかりを手に入れ、”バナナ・フィッシュ”を巡る争いに巻き込まれていく。

おいおいハードな設定だな!と思うかもしれませんが、こちら最近だと『海街diary』で知られる吉田秋生さんが「ベツコミ」(連載当時の名前は「別冊少女コミック」)で連載されていた作品です。

少女マンガ誌で連載され、女性の心をとらえる感情の機微とハードボイルドが同居した作品2018年7月にアニメ化も決まったことですし、今が読むチャンスでしょ!

絆によって変わって行く登場人物

主人公のアッシュ・リンクスはストリートキッズ達のリーダーであるIQ200の天才。カリスマ性を持ち、銃やナイフの腕もたつと情報だけ並べると完璧に見えるけど、過去の経験から大きなトラウマを抱えている。しかしリーダーとして立ち回るためにその弱さを決して他人に見せることはしない。

そんな彼と出会うのが日本人のカメラマン助手・奥村英二。ストリートキッズの取材をする中でアッシュと知り合い事件に巻き込まれていく彼だが、その中でアッシュと絆を深めて行きお互いがお互いにとってなくてはならい大切な存在となっていく…。

少女マンガならではの繊細な表現で描かれていく二人の関係、友情とも愛情とも違う特別な絆になんとも素敵な気分に浸れること間違いなしです。もちろんそれと同時に進んでいくシリアスなストーリーも読みごたえたっぷりです。最終巻は涙なしでは読めません。

ヒャッハーだけじゃない!愛に生きる漢と女の物語!

『北斗の拳』

199X年、世界は核の炎に包まれ、あらゆる生命体が絶滅したかにみえた。だが、人類は死滅していなかった!北斗神拳の伝承者ケンシロウを中心に神業じみた拳法を駆使し荒廃した世界を生き残った漢と女の物語!

言わずと知れた大名作ですね。読んでいない人には映画「マッドマックス」を彷彿とさせる(実際に影響を受けているそうです)ヒャッハーな世界観や、「ひでぶ」「あべし」などの特徴的な断末魔などが強く思い浮かぶでしょうが、ちゃんと読むとそれはあくまで表層的な要素であることがわかります。

ケンシロウ・ラオウ・トキ・を始めとした熱い漢達の愛の物語なのです。読み進めるたびに「へぇ……こいつもユリア(ケンシロウの婚約者)が好きなんだ…え、こいつも、こいつも、こいつもユリアが好きなの!?お前ら皆ユリア大好きやなぁ!!」とヒロインユリアの異様なモテっぷりに驚かされます。

みんな愛に生きているのです。

戦いが終わっても次の戦いが始まる

筆者は高校生の時に初めて北斗の拳を読んだのですが、その時驚いたのは有名な宿敵の死(ネタバレを避けるために明言は無しで)が中盤だったことで。

「え、こいつここで死ぬの!?ここから何の話するの?」と何故か焦ったものですが、一つの戦いが終わってもそれは次の戦いの始まりでしかないのですね、時をまたいでケンシロウの戦いはまた始まるのです。

序盤に出てきた子供たちが、青年やうら若き女性となってただ守られるものではなく一緒に戦う仲間として新たな敵に挑んでいくのです。最近だと『NARUTO』もそうでしたが、作中で時間がすすんでキャラが大人になった姿を見れるマンガっていいですよね。マンガの世界も生きているんだと思わせてくれます。

物語の登場人物達が何を成し遂げ、次の世代に何を残すのか…巻数も実は27巻しかないのでこの機会に読んでみてはいかがですか?

異世界転生のはしり?考古学少女が現代知識で古代エジプト無双!

王家の紋章

エジプトに留学中の考古学を学ぶキャロル・リードは、ある時古代エジプトのファラオ・メンフィスの墓を暴いたことでメンフィスの姉・アイシスに呪いをかけられ古代エジプトにタイムスリップしてしまう。たどり着いた古代エジプトで途方に暮れるキャロルだが、やがて金髪碧眼の容姿と現代知識によって民衆はおろか宮廷の人々にも”ナイルの娘”として崇められるようになって行く。

『王家の紋章』、こちらも言わずと知れた大名作です。

現在も連載中の作品ですが、男性の方は読んだこと無い人も多いのではないでしょうか? 先に書いたあらすじを読んでお気づきかと思いますが、『王家の紋章』は最近流行った異世界転生系と似た文脈で作られています。

違いは少女マンガらしく男女の愛が根本に深く根差していること。なんやかんやあってキャロルは古代エジプトのファラオ・メンフィスの寵愛を受けるのですが、キャロルの魅力はそれだけにとどまらず他の国の統治者をことごとく惚れさせてしまい、国同士がキャロルを巡って争うわ争うわ国を揺るがす男女の愛を心置きなく楽しむことが出来ますよ。

裏目裏目のブラコンシスター・アイシス

 
この作品を語る上で外すことが出来ないキャラクターが、メンフィスの姉・アイシスです。彼女は弟メンフィスとガチで結婚したいと思っているブラコン

呪術の力を持っていて、メンフィスの墓が暴かれた夜に現代へ蘇り、墓を暴いたキャロルの親族に襲い掛かったりとスーパーヒーローもののヴィラン並みの超能力者なのですが、やることのほとんどすべてが裏目に出る悲しい人物でもあります。

メンフィスの墓を暴いた罪でキャロルを古代エジプトに誘拐するも、誘拐した先でキャロルがメンフィスと恋仲になってしまったり、二人の仲を邪魔しようとがんばった結果メンフィスに距離を取られたりととにかくやりきれない。キャラの立った悪役がいるマンガは本当に面白いです。

古代エジプト無双するキャロルを楽しみながらも、たまにはアイシスの事も優しい目で見てあげて下さいね。

「おれのうしろに音もたてずに立つようなまねをするな……」ハードボイルドスパイアクション!

ゴルゴ13

英国諜報部は、大戦末期に莫大な偽札を隠匿した元ナチの親衛隊長を消すために、ゴルゴ13と呼ばれる凄腕スナイパーを雇った。素性を調べ、ゴルゴ13をうまく扱いつつ裏をかこうとする英国諜報部だが、ゴルゴ13は一筋縄ではいかない人物で……。

『ゴルゴ13』日本マンガ界における伝説的な作品ですね。

現在も連載中で、その冊数は180巻を越えています。日本で生活をしていて名前を知らない方は稀かと思いますが、読んだことがある人は意外に少ないのではないでしょうか?

作品内容としてはゴルゴ13というキャラクターのカリスマ的魅力が一番にくるのは勿論ですが、ハードボイルドサスペンス映画のようなシナリオや世界観も熱く、エピソードによってはミステリーやコメディ調の話もあったりします

一冊がぶ厚い上に180巻越えととっつきにくいように思えますが、ご安心を。基本的に単行本で描かれるエピソードは、その単行本内で完結しているので、映画を観るような気持ちでどこからでも楽しめます。
ゴルゴ13が凄腕のスナイパーであるという知識のみ持っていれば大丈夫です。是非手に取ってみてください。

案外失敗もするゴルゴ13

凄腕のイメージが強いですが、ゴルゴ13は案外失敗もします。その一番わかりやすい例が第1話です。すさまじく有名なシーンですが、売春宿内の部屋で事後っぽい感じにタバコを吸っているゴルゴ13は、ベッドから立ち上がりこっそり背後に立った女を殴り飛ばします。騒ぎになってしまい乱闘を演じながら逃げるゴルゴ13ですが、結局捕まってしまいなんと刑務所に入れられてしまいます。

2話の時点で何事もなかったかのように脱獄して仕事をしているのでゴルゴ13にとっては大したことではないのかもしれませんが、やっぱりちょっと間抜けに思えます。たまには人に背中を見せるのも良いんじゃないかな……オンとオフをつくらなきゃね。

ちなみにこのエピソードでゴルゴ13は「……」「ちっ」「うっ」くらしか喋りません。マンガの第1話ですよ?まったくハードボイルドだぜぇ。

まだまだ数多くある名作たち。

本当にさわりだけでしたが興味をもっていただけましたでしょうか?
ここで紹介したのは皆さんもご承知の通りほんの一部でしかなく、マンガの海にはまだまだ名作が沢山泳いでおります。

『COBRA』『ブラック・ジャック』『ベルサイユのばら』『めぞん一刻』『銀河鉄道999』等々……名前は知っているけど読んだことの無い名作マンガ、是非手に取ってみてください。名作と呼ばれる作品にはそう呼ばれるだけの理由があるのですから。

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この記事を書いた人

春川 三咲

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