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2018.04.03

【日替わりレビュー:火曜日】『東京喰種 トーキョーグール』石田スイ

『東京喰種 トーキョーグール』

大学生の金木研(カネキケン)が、喰種(グール)の臓器を移植されたことで半喰種となってしまう。そのために人間からは駆除対象とされてしまい、喰種(グール)からは珍しいハーフ「隻眼の喰種」としてつけ狙われる。

言わずもがなの大ヒット・ダークヒーローアクション物です。人間サイドと異形サイド、どっちつかずの悲哀を表現した作品としては、石ノ森章太郎『仮面ライダー』永井豪『デビルマン』の二つが始祖にして金字塔。後発で同じテーマを扱う作品はどうしてもの二作品の呪縛からは逃れられず、偉大だなあと感じます。

もちろんパクリと言いたいのではなく、本作『東京喰種 トーキョーグール』は先達を乗り越えて、スタイリッシュに輝く傑作となっています。

口癖がフランス語の美食喰種、人間なのにクインケ狂とか、人間も喰種も変人ばかり。そんなキャラクターたちのズラした個性がおかしみを与えて、作品が必要以上に暗くなりません。
前述の二つ、特に『デビルマン』がかなり重い話であることと比較して、『東京喰種』のポップなキャラ付けは今どきの洗練されたマンガだと感じさせます。

ヒロインの霧嶋董香(キリシマトーカ)のツン暴力っぷりについても語ります。短気で直情的。ムカついたり照れ隠しでも、とにかくカネキ君をぶん殴ります。しかも喰種だから一撃が重い。そのせいかカネキ君も細マッチョに鍛え上げるハメになってしまったんですが……。

そんなトーカがデレるのは続編『東京喰種:re』の相当先まで物語が進んでからようやくですよ! 『ニセコイ』の桐崎千棘と並ぶ、2010年代を代表する二大暴力系ヒロインだと断言します。

もうひとり、喰種捜査局の真戸暁(マドアキラ)にも注目しています。父親も喰種捜査官ですが、喰種に惨殺されました。その時の部下だった亜門鋼太朗には複雑な感情を抱いていますが、お酒に弱いせいで本音で語ることになり、次第に相思相愛の関係に。
亜門鋼太朗とカネキケンが第一部のライバルとして描かれている本作。その二人が選んだアキラとトーカが、正反対のタイプの女性というのも面白いシンメトリーの構図になっているんですよね。

試し読みはコチラ!

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この記事を書いた人

かーずSP

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