2018.04.16
【日替わりレビュー:月曜日】『秀才リーマンと腹黒女神』高昌ゆり
『秀才リーマンと腹黒女神』
新人なのに即戦力というハイスペックSE・斉藤は、使えるせいでどんどん仕事を押し付けられて立派な社畜に仕上がっております。
即戦力の新人とか都市伝説だと思っていましたね……私も斉藤さんが欲しい……。
さてそんなデキる新人斉藤は、人との距離が近すぎるように見える先輩・水野がなんとなく苦手です。社内では人気者の水野ですが、斉藤はなびく気になれません。
だというのに、いつの間にかその水野と社員寮でルームシェアする羽目になります。
他の人にするのと同じようなノリで、ノータイムで間合いを詰めてくる水野に、斉藤はタジタジです。しかし、ここは水野がうわてだったということでしょうか。酒の力もあってか、斉藤は水野に弱音を吐かされてしまいます。
友達も恋人もいないし、新人なのに仕事ができて当然の扱いで、頑張っても誰も褒めてくれないし疲れて帰っても誰も癒してくれない……。
聞くだに気の毒な新入社員の境遇ですが、水野は的確に斉藤を落としにかかります。
「僕はちゃんとみてたよ」
「頑張り屋なんだね」
「イイコイイコ」
だめですね……弱ってる所にこんなこと言って甘やかされたら落ちないわけないんですよ!!
経験値の低そうな斉藤なんてイチコロです。
酒の勢いもあって、そのまま誘い受けな女神先輩においしく頂かれてしまいます。
実は水野は、新歓のときに斉藤に接触して手懐けようとしていたのですが、イマイチうまくいかずにちょっと意地になっていたのです。もともと斉藤は好みのタイプではなかったのに、いつの間にか本気が入ってきてついにはドはまりしてしまいます。
斉藤も、一緒に暮らすうちにどんどん水野に傾いていって、めでたく両想いに。
疲れた時に自分を認めて褒めてくれて、さりげなく仕事のフォローもしてくれるとか、新人社員にとってはマジ女神のような水野ですが、斉藤にとってはプライベート方面でも女神になってしまったのでした。
それほど肌色シーンは露骨ではなく、比較的あっさりです。
直接的な描写は少ないですが、色気はしっかりで萌的満足度はけっこう高めかと思われます。
©高昌ゆり/KADOKAWA