2018.05.27

【日替わりレビュー:日曜日】『五等分の花嫁』春場ねぎ

『五等分の花嫁』

『煉獄のカルマ』でマンガを担当した、春場ねぎ先生が現在「週刊少年マガジン」で連載している、『五等分の花嫁』

主人公の上杉風太郎は、家庭の都合から貧乏な生活を送り、一見少しヒネくれた性格はしてるけど、成績優秀かつ妹想いで根は優しい高校2年生。ひょんなことから破格の好条件の家庭教師のバイトが舞い込んできますが、その教える相手は同級生で五つ子の美少女たち。しかし、彼女たちは勉強嫌いで落第寸前の、問題児で……というのが土台となるストーリーです。

五つ子の性格やスタイルは、三者三様ならぬ五者五様で、基本的な顔は一緒でも、みんなそれぞれ個性的

長女の一花は、家だとだらしないけど外向きはしっかりしていて、キレイなお姉さんタイプ。
次女の二乃は、毒も吐きがちなツンデレタイプだけど、本当は家族想いで優しくキュートな女の子。
三女の三玖は、口数が少なく、戦国武将がタイプで、ミステリアスにみえるけど、恋をすると一番ギャップのある素敵な表情を見せる情熱的なタイプ。
四女の四葉は、天真爛漫で、ちょっと抜けたバカっぽい発言もするけど、運動神経抜群で人なつっこく、困ってる人は放っておけない子。
五女の五月は、一番真面目そうで常識的ではあるけど、実際はだいぶ抜けててにくめないタイプ。

本作の魅力はなんといっても、この5つ子たちの、コロコロと表情が変わっていく可愛い姿を存分に楽しめるところなのです。

特に序盤から、おとなしく人付き合いも積極的ではない三玖が、風太郎のことを5人の中で一番初めに意識して、デレっている姿は最高です。
彼女が風太郎を大好きになっていくその表情やしぐさを見ていると、ぜひ最後は三玖ちゃんとくっついてほしい!と、個人的にはひいき目で見てしまっていますが、話を重ねるごとにみんなそれぞれの良さが垣間見えてきて、どのエピソードでもドキドキが止まりません。

また、風太郎が垣間見せるストレートな男らしさもかっこよく、ラブコメの主人公としてのいやらしさはないのもグッドです。

普段は鈍感で、5つ子達に対してキツく当たったりもする風太郎に対して、顔が一緒ということを活かして、他の子に入れ替わって煙にまいたりイタズラしようとする五つ子ですが、なんだかんだ風太郎が誰よりも彼女たちの細かい変化や特徴を、実はしっかりと押さえており、要所でばっちり5つ子のハートを射貫いていきます

そして本作は冒頭に、風太郎が5つ子の誰かと結婚式をあげている、未来の姿も提示されているので、物語の結果としては、少なくとも五つ子のうちの誰かとはハッピーエンドを迎える将来が約束されているため、安心して読み進めることもできます。

まだまだ、どの子も優劣付けがたい状況ではありますが、いったいこの5人の中から、風太郎は誰を選ぶのでしょうか?

それとも、5つ子という形を活かして、結婚式でも5人が1人としてなりすまし、5つ子といっぺんに結婚式をあげるという欲張りパターンってのも考えられなくはないですが……。(とはいえ、できれば風太郎にはしっかりと思い人を見極めて欲しいところ……!)

直球スタンダードで、最高にラブコメらしいラブコメな本作。
先日4巻が出たばかりでまだ巻数も少ないので、ぜひ5つ子ちゃんの可愛さをチェックしてみてくださいね。

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この記事を書いた人

八木 光平

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