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2018.06.27

【日替わりレビュー:水曜日】『アイドランク』宮場弥二郎,さきしまえのき

『アイドランク』

アイドル19歳(実年齢23歳)、うまい酒呑みます!

アイドルマンガは元気になれるものが多い。だってかわいくて頑張る女子は、見ているだけで気持ちがいいもの。
ただ、手の届かない存在よりも「もうちょい俺ら寄り」な部分があると、より好きになる層がいるのも事実。完璧じゃないのって、重要な魅力。

「アイドランク」は、武道館を満員にするほどの人気アイドルグループ。そのセンター赤羽サキミルクセーキとマカロンが好きなキラキラ華やかな女の子。
……と見せかけて、実は彼女の実年齢は23歳。好きなものはビールとレバテキ

酒好きの彼女が狙ったのは、おじさんたちしかいなくて顔バレしなさそうな飲み屋。つまりは立ち呑み屋
昼間から男性がたむろう店の中に、彼女は意を決して入っていく。

到底アイドルとは思えない羽の伸ばし方で酔っ払う、飲み歩きコメディ。庶民的な店での、お酒の飲み方うんちくてんこ盛りだ。

妹系で売っているサキの後輩、ほのか15歳実年齢22歳)の存在感が濃い。
髪の毛2つ縛りで小さくて一見中学生にしか見えない。だが、立ち呑み屋で煮込みと瓶ビールを1人で楽しみ、おでん屋でワンカップ出汁割りを味わい、焼酎とホッピーを混ぜてグイグイいく剛の者。
お酒ならなんでも飲むとはいえ、オシャレな店より下町風の店を好み、笑顔でザルのように飲み続ける。店主だったら贔屓にしちゃいそう。

しゃれたワインの店なども出てくるものの、最終的には横丁赤提灯に突入するのがこのマンガ。
酒飲みの聖地・赤羽の、鯉とうなぎで有名な「まるます家」も登場。実際に行ったことがある人なら、昼間に女性1人で行く店ではないのはご存知のはず。

バレたらどうするんだとは思うものの、読者視点だとこっちの姿の方が魅力的に見える。普段きらびやかな彼女らの、人間味溢れる「俺ら寄り」な部分に親しみを感じるからだ。一緒に飲みたい……いや、登場する3人が居酒屋で管をまいている様子を眺めていたい。

『たくのみ』『のみじょし』『お酒は夫婦になってから』などのヒットを見ての通り、女性のほろ酔い姿に一定の需要があるのは、揺るぎない事実。「アイドル女子の男臭い飲み」を描くこの作品も、このラインナップと一緒に愛でてほしい。

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