コミスペ!

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2018.08.08

【日替わりレビュー:水曜日】『ブレイキンガールズ!』きりきり舞

『ブレイキンガールズ!』

少女たちよ空気を裂いて、踊れ!

現在YouTubeには投稿されたブレイクダンス動画が山ほどある。風を斬るような身体の動きは非常に美しい。
ダンスの際の「動」の感動を、少女たちの青春と掛け合わせて、マンガで表現しているのがこの作品。

なにかに夢中になれたことがない少女、華(はな)。彼女は勉強が得意な優等生。ところが体育の試験内容が、何も知らないブレイクダンスに変更になってしまった。

完璧主義者の彼女は、自分が点数を落とすのが許せない。知識を得るためネットで検索し、動画を見た瞬間、華の身体は動かずにいられなくなった。ブレイクダンスに魅入った瞬間だ。

生真面目で努力家の華は、動き一つ一つを噛み砕いて理解した上で練習をするオールラウンダー
マイペースでポジティブな友人の伊織は、勢い重視のため苦手なところもあるが、びしっとキメる才能も持っている。ダンスが好きすぎて逆に誰にも言えずにいたおとなしい葵は、バレエをやっていたこともあり、動きがしなやかで安定感抜群。

3人が発表に向けてダンスを習う様子が、思春期の繊細な心の揺れを混ぜながら、きっちりしたダンスの理論で描かれている。

メインの学生3人に加え、かなり前からダンスをやっていた「マジェスティックス」の3人の成人女性のダンスも見ることができる。

まだダンスに慣れていない女子高生と、訓練を積んだ女性の身体は別物。マジェスティックスは身体の伸び、キレ、リズム感、どれもがダイナミック。
ダンス部の子たちは、ところどころ引っかかりながらも、余りある「好き」の情熱が全身から溢れているので、大人たち以上にキラキラ光る瞬間だらけ

特にダンス部の子たちの、太ももとふくらはぎの筋肉へのこだわり描写がすごい。ステップを踏みつつ、トーマス、ラビット、ウインドミル、チェアー……全身の筋肉を使うのは間違いないが、どうしても大きく動かす彼女たちの足の筋肉に目が行く。中でも大腿四頭筋(ふとももの上)と腓腹筋(ふくらはぎの裏)の表現は、力の入り方がとてもよくわかり、それだけで動きが感じられる。

筋肉の躍動感は、2巻中盤の水着シーンでもじっくり味わえる。鍛えられていく肉体のむちむちさは、あまりにも健康的でうっとり。

動く女子の肉体美を見たい人は必見の作品。2巻で完結しているが、作者は「またダンスマンガを描きたい」とあとがきで述べているので、もっともっと踊る青春少女の描写を見たいところ。

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