2018.09.02
【日替わりレビュー:日曜日】『翼くんはあかぬけたいのに』小花オト
翼くんはあかぬけたいのに
上京・表参道・シェアハウス……。
どこのテラスハウスか見紛うような単語の数々ですね。今回紹介するマンガ『翼くんはあかぬけたいのに』は、そんなおしゃれな舞台で繰り広げられる「おしゃれとは一体」コメディ(!?)です。
高校入学を機に東京で暮らすことになった高校生・翼。その家はなんと、表参道にあるシェアハウス。すでに暮らしている住人は「カフェ店員」「美容師」「アパレル販売員」といかにも!な職業の方々。美形だらけの憧れのシティライフが始まる!……と思いきや、翼はおしゃれなものに過敏に反応してしまう、クソダサ男子だったのです(服のセンスが壊滅的!)。そしておしゃれの権化に見えた住人たちも、ツッコミ満載のキャラだらけで…!?
……とまあ、最初は上京してきた少年がおしゃれな街で暮らして、おしゃれになって行く話と見せかけて、かなり初期からコメディー路線爆走しています。翼くんに続いて入居してきた女子高生ももこも狂気感じるレベルです。
住人たちだけでもすでにお腹いっぱいとも思えるキャラばかりなのに、翼くんの通う高校の同級生たちも個性豊かすぎる。どんな高校なんだ…。
少しだけ属性を小出しすると
・衝撃の服装センスの男子高校生(住民)
・中二病的言葉センスが悪化の一方をたどるカフェ店長(住民)
・生粋のマゾ美容師(住民)
・BL変換脳アパレル店員(住民)
・何を言ってるかわからない女子高生(住民)
・横文字が一切読めない、外国人顔純日本人男子(同級生)
・翼くん大好き暴走美女(同級生)
こんなメンバーに囲まれて、翼くんがあかぬける日は一体来るのでしょうか。すでに「都会でのいろんな経験」はたくさんしているので、あかぬけている気もしなくはないのですが……(注:都会にこんな暮らしはありません!!!と言いたいけど、東京は広いから、もしかしたらあなたの近くのおしゃれタウンに翼くんはいるのかもしれませんね……。)
マンガ全体のストーリーはゆるやか〜に繋がっていますが、各話完結スタイルでさくっと読めるので、隙間時間のお供におすすめの作品です。