2018.09.30
【日替わりレビュー:日曜日】『甘々と稲妻』雨隠ギド
甘々と稲妻
祝・完・結!!!
「good!アフタヌーン」(講談社)にて連載されていた『甘々と稲妻』が2018年9月号にて大円団を迎えました。
アニメ化もされ、つむぎを我が子のように慈しみ続けた日々が……小鳥ちゃんの健気な姿にこちらも励まされていた日々が……終わりを迎えました……。いつかは来ると思ってはいたけど、もう、八木に会えないのが寂しい……。(と言いつつも、同誌では番外編が10月号よりスタートしています!)
冒頭から、溢れ出る想いが前のめりで書いてしまいましたが、ひとまず落ち着いて、あらすじを。
高校で数学を教える犬塚先生とその娘・つむぎ。妻を亡くし、男手一つでひとり娘を育てようとするものの、仕事は忙しく、料理もろくにしたことない。外食やコンビニ弁当がメインの食生活を送っていた犬塚親子だったが、不思議な縁で、教え子の飯島小鳥(女子高生)とごはんを共にすることに。
料理屋を営む母のようになりたいと思いつつ、包丁にトラウマを抱えていた小鳥と、つむぎのためにも料理が作れるようになりたい犬塚先生。ふたりは一緒にごはん会を開催するようになる……といった、ほのぼのごはんストーリーです!
個人的推しキャラの八木は、犬塚先生の高校時代の友人で、現在も良きご近所さん。ご飯づくりの手際もよく、いいキャラクター持ってるんです。
アニメで動くつむぎちゃんも超キュート。
出てくるご飯も美味しそうで、今日は家でご飯つくろうかなあなんて気持ちになるし、なによりつむぎちゃんの髪の毛がほわほわで可愛すぎる。髪の毛にうずもれそう!!!サモエドなの???? この髪の毛もストーリーに絡んで来るのですが、その流れはぜひご自分で味わってみてください。
何度読んでもほっこりするし、ウルウルするけど、いまから初見の方、羨ましすぎます。
手作り餃子も、豚汁も、ハンバーグも、ドーナツも。
出て来るメニューどれにも「そこでこのメニュー、分かる!」「てか食べたい!」のツボを押されまくりですが、感慨深いのはおうちカレーの回ですかね。
家のカレーって、どの家もだいたい市販のルーを使ってるはずなのに、どうして家庭の味があんなにもはっきりでるんでしょう……。犬塚家の思い出のカレーには、家族の思い出が詰まっているのです。
『甘々と稲妻』の優しくて温かい世界ぶりは、2018年7月に発売した11巻のamazonレビューをぜひ読んでみてください。amazonのレビューって時にめちゃ辛辣なコメントがあってずしんと来るときもあるのですが、『甘々と稲妻』の読者の人々はマンガの中と同じ世界の住人なのかな?と思うくらい優しい空気が流れています…。(『甘々と稲妻』には、いい人がたくさんいるんです……。)
連載が始まった頃はまだ小学一年生だったつむぎもとうとう気づけば卒業……。犬塚先生と一緒に、親バカ発揮しましょう。スタミナハンディカム必須! 単行本は次巻の12巻で完結予定です。
©雨隠ギド/講談社