2019.01.15
【日替わりレビュー:火曜日】『ネメシスコール』にんじゃむ, 森田和彦
『ネメシスコール』
八木沢高校を襲った連続殺人事件の犯人は宇宙人。動機・凶器・犯人に繋がる証拠も皆無の難事件解決に名乗り出たのは、キレ者オカルト雑誌記者・小栗。誰もがバカにする中で、全国1位のスナイパーJK・ちとせと、ヤル気だけは一人前のおマヌケ新米刑事・辻とともに捜査を開始します。
冴えない探偵なり記者なりでパッとしない男が、実は元切れ者の刑事で、その鋭い洞察力と突飛な行動で、事件を解決に導く展開が大好物マンです。
『ネメシスコール』の小栗もまさにそのタイプの主人公。透明になって虐殺を繰り返す宇宙人の証拠を集めて、正体を見極め、反撃に出るカッコよさがグッときます。
華を添える美少女JKスナイパーちとせは、割とお気楽極楽な思考回路でいい感じに和ませてくれます。宇宙人のキモさ、中だるみのない展開、宇宙人に協力する人間の謎。3巻で早期終了してしまったのは実に惜しいですが、楽しめる切り口が数多くあるだけに、一度触れてみてほしい作品です。
©森田和彦,にんじゃむ/講談社