2019.02.19

【日替わりレビュー:火曜日】『小林さんちのメイドラゴン』クール教信者

『小林さんちのメイドラゴン』

プログラマーの小林さんと、その元に居候するドラゴンたちとの交流を描いた異種族コメディ『小林さんちのメイドラゴン』。TVアニメ第2期の放送が決定しました! 第1期でも、超スゴ制作会社・京都アニメーションの手によりクオリティ高かったですし、期待に胸をルコアさん級に膨らませてます。

ドラゴンと人間の「常識や価値観のズレ」がおかしさを生んでいる本作。

「ちょっと身のふり方を考えていたんだ。あと100年待て」といったドラゴンのスパンで物を言う発言とか、ファフニールは財宝集めが好き=オンラインゲームで四六時中レアアイテムを求めるネトゲ廃人(廃ドラゴン)とか、会社の柱になる=人柱と勘違いするエルマとか。適度にまぶされる神話ジョークがたまらなく愉快。

TVアニメ1期では意図的に描かれていなかった、原作のみ登場する重要人物、いや重要ドラゴンがいます。小柄なのにルコアさんクラスの巨乳ヒロインのイルル。おそらくアニメの脚本時はまだ未登場だったからと思われます。

混沌派の中でももっとも過激なイルルは、ドラゴンと人間が馴れ合っていることを認められずにいました。トールに敗北してからは、小林さんたちと観察することで理解しようとします。「ドラゴンが人と相容れるわけがない」と決めつけるイルルに、小林さんは答えます。

「違いを楽しみ、楽しみが続けば種を好む。尊敬には信頼が加わり、絆を生み出していく」(4巻87ページ)

ここには、『小林さんちのメイドラゴン』の根底に流れるテーマが凝縮されています。お互いの違いを理解して、分かり合う。そして適切な距離感に身を置く。これは人間関係でも大切なことではないでしょうか。

小林さんは他人に深入りせずに、他人と距離をとるタイプでした。希薄な人間関係を自覚していた小林さんが、奇しくもヒトではなくドラゴンたちと交流することで、他者との深い絆を育んでいく。これは小林さんの再生の物語でもあるんです。

イルルも、トールたちと同じく社会に溶け込んでいきます。駄菓子屋でバイトすることになったイルル。駄菓子屋の孫である中学生・タケトは、巨乳のお姉さんが働きにきて、ドキマギする思春期の真っ只中!

「ルコアx翔太くん」の組み合わせと並んでの、Wおねショタが尊い。アニメ2期でも見られると思うと、ワクテカが止まりません。

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かーずSP

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