2021.09.06
天然たらしでノンケのシングルファザー×ネガティブゲイの、ほのぼのご近所恋物語。萌えと癒しの詰まった1冊です。『お隣さんに恋をしてもいいですか』壱ぼむ【おすすめ漫画】
『お隣さんに恋をしてもいいですか』
ほんわか日常ベースのご近所物語BLです。
ゲイバレしたのをきっかけに会社を辞め、心機一転すべく安く借りられた古い一軒家に引っ越した圭と、妻を亡くして一人娘と暮らしているカフェオーナー・晶の恋バナです。
「天然たらしでノンケのシングルファザー×ネガティブゲイ」という組み合わせで、基本的にはほのぼのした雰囲気でお話が進んでいきます。
晶の娘のまつりちゃんがたいそう可愛くて終始、癒しを提供してくれるのも良いです。
娘がいる晶はもちろん恋愛対象は女性です。ノンケに恋をしてしまった圭は、とにかく気持ちを悟られないように気を遣いますが、なかなか隠し切れません。それでもいろいろと頑張っていたのですが、ある日突然家に押し掛けてきた元セフレのせいで晶にゲイだとバレてしまいます。
一方の晶は、男は対象外だったはずなのに、いつの間にかいい感じのお隣さんだけではなくなっていくことを自覚しており、最終的には、「誰かを独占したいなんて思うのは久しぶりだ」と、バイの道へと足を踏み入れていきます。亡くなった妻を愛している気持ちは変わらないけれども、目の前にいる男の手も離したくなくなってしまうんですね。
めでたく両思いになったふたりは、まつりちゃんがいない時間帯にしっかりやることもやるわけですが、どっちが攻かわかりにくいままお話が進んでいたのでちょっとドキドキしながら読んでおりました。
そんなところに、
「こんな図体でかい男がって感じかもしれないんですけど だっ抱いて欲しい、です」
って照れながら圭がド直球にお願いしてくれたものですから萌え死ぬかと思いました。
そして圭が可愛いおじさんなら、晶は魔性の攻なので、とてもいい組み合わせです。肌色シーンもわりとしっかりあってほのぼのもできる美味しい作品です。
スピンオフとして本編の関係者が出てくる中編も一緒に収録されており、こちらは大学生同士のちょっともどかしい感じの恋愛が描かれていて、これもなかなか胸キュンな作品です。1冊で2度おいしい仕様となっていてお得感があります。
萌えと癒しの詰まった1冊、疲れた時の栄養補給にぜひどうぞ♪
©壱ぼむ/Jパブリッシング