2019.03.20

真剣に考えたら負け!フェチズム激強のセクシーアクションコメディ!『マルセイ!!』鯨川リョウ【おすすめ漫画】

『マルセイ!!』

その身を呈して変態たちに立ち向かえ、女の子たち!

彩玉県警捜査3.5課。性犯罪特殊対策チーム、通称「マルセイ」。なかなか表に出ない性犯罪を暴き、あらゆる手段で取り締まる専門部署。

警察官としての正義の使命に燃えて入ってきた、新人警官の但木心(ただしき・こころ)19歳。そんなこととはつゆ知らず、配属された彼女は早速、変質者をおびき寄せる囮扱いに。満員電車で痴漢待ち。コスプレキャバクラでバニーガール姿で乱暴者を接待。マッサージ店で変態店員探し。

変質者を追いかけ続けるうちに、彼女たちは謎の変態組織「ラヴァーズ」の存在を知り、立ち向かうことになる。

1から10まで悪ふざけ(作者いわく)、真剣に考えたら負け、のフェティッシュ・セクシー・アクション・コメディ

色気ムンムンな身体を持ったベテランマルセイのフェロモン。神速の足を持つ日焼けスポーツ女子の雀羽達駆(すずばね・たつく)。幼児体型年齢不詳の情報担当ヒソ子。女性のフェチズムとしてのバリエーションは豊か。胸のサイズも色とりどり。

主人公の心は飛び抜けた特徴はないゆえに、ある意味男子が平均してみんな大好きそうな空気感を持った女子。

「嗜虐心を煽る気弱そうで幸薄く控えめな表情! 美人すぎずブスすぎないスッピン映えする地味な顔立ち! 控えめだが揉み心地が良さそうなバストと、透き通るような白い肌! そして触り心地のよさそうな男を誘うほどよい肉付き!!」というのが彼女の評価。

「ごく普通」にプラスアルファした彼女の絶妙なバランスは、才能のレベル。セックスアピールが強すぎないのがセックスアピール。本人がうぶなのもポイント。実際露出の高いフェロモンと、地味な格好の心が電車に乗った時、真っ先に痴漢にあったのは心の方だった。

心は自らの身体を鋼に変えて戦う、但木流鋼体術の継承者。見た目弱そうだが、殴り合うと異様に強い。打撃はあらゆる物を粉砕し、相手に殴られても傷一つつかない。

変質者たちにも特殊能力者が増えはじめる。もちろん「能力」にはエロい方向性も含む(媚薬的なものとか)。一旦はエロ窮地に陥いるマルセイの面々。そこからの、鋼腕の心、疾駆の達駆らの豪快な反撃が爽快。特技を生かして、半裸(というかほぼ見えている)の状態で、画面狭しとよく動く。

2巻から登場するゴスロリ少女・黒雨穢糸(くろさめ・えいと)の技も大胆でド派手。能力バトルものとして、しっかり作られている。

「ラヴァーズ」の幹部は、プレイフェチ、コスチュームフェチ、パーツフェチと、フェチの種類の奥がやたらめったら深い。2巻12話の「ラヴァーズ座談会①」では、戦闘シーンなどが一切入らない、フェチズム討論会の回。

人間は性癖をどうこじらせるのか、「ふたなり」など二次元の場合表現がどう変化するのか、男の娘とショタの良さの違いはなにか、などを語り合っている。真剣な二次元表現考察になっていてかなり面白い。

エロに真摯で、ヒロインたちをエッチな目にあわせてくれる集団「ラヴァーズ」のことは、どうにも共感できてしまうところもあって、憎めない。「かがんだ時に見える乳とブラの隙間」にこだわる人物など、細かくて鋭いフェチのオンパレード。

キャラクターも今後どんどん増えていきそうなので、心たちがどう辱めに合うか、それに対しどう殴る蹴るで戦うか。大変楽しみ。

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たまごまご

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