2019.09.24
「純情大学生 × クズ系官能小説家」で繰り広げられる、連続TVドラマにもなった名作BL!『ポルノグラファー』丸木戸マキ【おすすめ漫画】
『ポルノグラファー』
連続TVドラマにもなった名作です。お子様厳禁のセクシャルワールド! って裏表紙に書いてありますが、大丈夫です、そこまで肌色が出張っているわけではありません。作品全体の雰囲気がエロいだけです。
カップリングは、「純情大学生 × クズ系官能小説家」となっております。受の官能小説かがどうクズなのかは是非、作品を読んで確認してみてくださいね。クズですから……。
大学生の久住は、自転車で官能小説家の木島に追突して右腕を骨折させてしまいます。金もないし保険にも入っていないので、慰謝料代わりに、腕の骨折が治るまで木島の小説を口述筆記することになり、家に通うことになります。
何しろ官能系の作品なので、出てくる単語がヤバイ。蜜壺とか膣壁とか淫水とか、とにかく出てくる肌色造語がエロい。そしてカタカナで出てきても全部脳内で漢字変換できる腐女子に業の深さを感じますね。BL小説も、菊門とか棒の表現は豊かですからね……。
とにかく、日常のお仕事場で飛び交う単語が淫語ですし、健康な男子大学生はそのまま妄想の世界に片足突っ込んで、仕事中に下半身が元気になってしまっても仕方がないのです。アナログな家でアナログな原稿を口述筆記する日々の中で、久住は木島の作品を読み、作品に惹かれ、本人にも惹かれていきます。
長い付き合いだという編集者に無意識に嫉妬をし、若さにまかせておそるおそる木島に近づきます。しかし、木島は一筋縄ではいきません。
とにかく木島です。色々と恋愛面以外にも拗らせまくっております。木島も久住のことをまんざらでもなく思っているというのに、ぜんぜんすんなりBL展開に持ち込ませてくれません。
何とか最後に両想いに持ち込んだのは、久住の若さと情熱のおかげと言えるでしょう。木島の拗らせ具合の詳細は、書くと核心に迫るネタばれになるので触れずにおきますが、久住は本当によく頑張ったと思います。ぜひぜひ、久住を励ましながら読んでみてください。
この全編にわたってエロい雰囲気が漂っている作品のBLCDがどんな仕上がりになっているのか、普段ドラマCDを聞かない私でも好奇心が抑えきれません……正直、映像化されたものより気になります……。
©丸木戸マキ/祥伝社