2019.12.23

ちょっと拗らせたムッツリ従者×夢見がちな鈍感DT王子の、ラブコメ夫婦漫才BL!『王子の婚活』ヒサオ【おすすめ漫画】

『王子の婚活』

ファンタジーの身分差下剋上ラブです。

カップリングは、「ちょっと拗らせたムッツリ従者×夢見がちな鈍感DT王子」となっており、基本的にはライトなラブコメです。

自称といわず割とイケメンな第四王子だというのに、これまで彼女ができたこともないティルクは、ある時ついに婚活サイトに登録して相手探しを始めてしまいます。それにつき従うのが、側近のオリバーです。

もちろん王子にいつまでたっても彼女ができないのはこのオリバーが原因です。

幼い頃、ティルク王子に拾われて以来、主として以上にティルクに執心の彼は、自分の主に女が近寄る度にあらゆる手を使って排除しまくっていたのです。ティルクが婚活を始めてももちろん、手抜きなどしません。結果として、ティルク王子は頑張っても頑張っても彼女ができず、なぜかオリバーとの距離が縮まっていきます。

オリバーの独占欲があちこちで露骨に現れており、超絶鈍感なティルク王子が相手でなければこの話、とっくに決着がついてるよね……というありさまなのですが、王子様はなかなか気づきません。親同士が組んだお見合いデートで王子と1日過ごしただけの女性でも、オリバーのダダ漏れの気持ちを察したというのに。

ここまで鈍いとさすがにオリバーが気の毒になってきます。

結局、事故で自白成分のある花を摂取して、オリバーから王子に直接本音が漏れたことで、ようやく王子は気付き始めます。というか、これ以上ないくらいストレートに独占欲と執着心をぶつけられたというのに、ティルクときたら「もしかしてオリバーって……俺のこと好き? え、でもまさか??」程度の感受性ですから、見ているこっちがずっこけてしまいます。

高貴な人たちというのは直截な表現を避けて、相手の言葉の裏を読みながら社交するように育つものではないんでしょうか。ティルク、第四皇子で本当によかったですね……。

涙ぐましいオリバーの努力が実って本当によかったと思います。第四皇子ですから世継も求められませんし、末永くオリバーと夫婦漫才を繰り広げてくれたらいいのではないかと思います。

主従の夫婦漫才がベタベタで安定感のある楽しさですし、お洋服を脱いだ後のシーンもしっかり充実しており、楽しく読み応えのあるBLになっているのではないでしょうか。

明るい気分になりたいときにお勧めの1冊です。

この記事を書いた人

アキミ

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