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2018.05.07

【日替わりレビュー:月曜日】『バケモノとケダモノ』蓮地

『バケモノとケダモノ』

表紙が素敵です。逞しい人外と、その腕にすっぽり納まったおじさま。
ロマンですねえ。表紙だけでわかるファンタジーBL感! 異種間恋愛!!
帯のアオリが「人外×中年 その中年はバケモノすらも惑わす」なので、おじさまは間違いなく魔性の受ですよ。

しかも。
大変うれしいことに巻数表示があるんですよ「1」って!
BLって1巻完結が多いし、デビュー作といえば中編・短編が多い中、このお話は2巻目に続くのです。
ファンタジーは設定に説明が必要だったり世界観の描写が大事だったりするので、1巻だとなかなかまとまりきらないわけですが、この本は2巻目が予定されているのだと、読む前から小躍りしそうな気分でした。

お話は旅をするおじさま・リアンが、複数の男に森の中で襲われているところをバケモノに助けられるところから始まります。

襲われている様子は完全に追剥とか盗賊に捕まった旅人といった風情だったのですが、実はその追剥はまさかの旅仲間で、襲われていると見えたのは合意のうえでのそういう行為だったという現実……。バケモノさん大混乱です。

とはいえ、森を抜けるために利用しようとしただけの一時だけの仲間で、しかも最終的にはおじさまの身ぐるみをはがして逃げようとしていた連中で、行為も痛いだけに終わりそうだったということで結果オーライ、バケモノさんありがとう! というところに落ち着きます。

バケモノのカヴォは、一緒に旅をすることになったリアンに振り回されっぱなし。気持ちいいことが大好きな魔性の中年は、ちょっと気を抜いたら触れてくるしキスしようとしてくるのです。

これまで人間相手だと悲鳴を上げて逃げられるか命乞いをされるかといった反応しかなく、普通の会話が成立するうえにまったく自分を恐れない──どころか積極的に近づいてくるのですから戸惑わないわけがありません。図体はでかいんですが、ウブでとっても可愛いバケモノです。

自分を見ても逃げずに近づいてきて旅をともにしてくれる人間。そんなリアンに、カヴォが惹かれていくのは当然の流れと思えます。森を抜けてもリアンと離れがたく思ったカヴォは、拝み倒す勢いで同行を願い、リアンも了承しますが、リアンは別にカヴォを特別に思っているわけではありません

せいぜい、一緒にいて心地良い、いつも隣にいたからいざいなくなるとちょっと寂しいという程度の位置づけです。

気持ちいいこと大好きで、ベッドの相手は男女どっちでもOKというリアンは人のいる村に到着すると当然のように毎晩飲みに繰り出し、相手をとっかえひっかえして遊びまわります。カヴォはものすごく嫌がるのですが、リアンにはそんなことは関係ありません。自分の邪魔をするなら森に帰るようにと部屋を追い出してしまいます。容赦がありません

今のところまだリアンにとってのカヴォは、懐いてついてくる旅の同行者くらいの位置づけなんですが、これがお話が進むにつれてどう変化していくのかたいへん楽しみです。
カヴォはもう完全にリアンに落ちてますので、あとはリアンがバケモノ相手にどういう感情を抱いていくのか。

たぶん、快楽を与えてくれるなら誰でもいいと思っているリアンですが、この先、カヴォひとりに気持ちを向けていく……はずで、その過程にドキドキと萌えが止まりません。
2巻以降の展開に期待が膨らみます。

1巻はメインカップルの二人にそういうシーンは一切ないのですが、待てば待つほどそうなった時の萌えが爆発するに違いないので、正座してこの先の展開を待ちたいと思います!

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この記事を書いた人

アキミ

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