2018.08.19
【日替わりレビュー:日曜日】『キスアンドクライ』日笠希望
『キスアンドクライ』
もはや国民的スポーツと言っても過言ではないフィギュアスケート。とはいえ、なかなかバスケットボールの『スラムダンク』やサッカーの『キャプテン翼』、野球の『タッチ』『MAJOR』etc…のような、そのスポーツを代表するようなメジャー作品がなかったブルーオーシャンでもあります。競技の人気はとどまることを知らず、TVアニメ『ユーリ!!! on ICE』のヒットは凄まじいこととなり、誰がこの大きなチャンスを掴むのか……と思っていたら! 週刊少年マガジンでとっても有望すぎる新連載が始まりました!!!
その名も『キスアンドクライ』。
キスアンドクライ(通称、キスクラ)とは、競技後に選手とコーチが採点結果を待つエリア。たくさんのドラマが生まれるフィギュアスケートに欠かせない舞台で、題材からしてもど直球タイトルです。スポーツマンガは体の軸がずれていると気になってしょうがないため画力には厳しめになりがちですが、絵もめちゃくちゃ上手ですし、これは期待が高まる……!
なのですが……
打ち切りにより、2巻で終わりを迎えます……(えええええええ!)
ちょっともう本当に心底信じられない。これからだろってところでの突然の「ご愛読」。さすがに判断早すぎるでしょう……。私のこの高まりどうしてくれるんですか。絶対もっと色々描きたかったことあるだろうとは思うのですが……あらすじ、いきます……。
『キスアンドクライ』はこんな話
目覚めると病院にいた主人公・橘龍希。記憶が途切れ途切れの彼に告げられたのは事故に遭い1年間ずっと眠っていたことと、日本中の期待を背負うフィギュアスケート選手だったこと。しかし、フィギュアスケートに関する記憶だけがごそっと抜け落ちた龍希は、リンクに立つこともままならない素人のような状況に。周りの反応を見ると、以前の龍希とはキャラもなんだか違うようで……? 元スター選手は、フィギュアスケートとどう向き合っていくのか?
といったところですが!
物語はこれから膨らむであろうというところで!!!舞台はいきなり数年後……。〜完〜
次回作&リベンジを切望
『キスアンドクライ』に関して、Twitterやマガポケ、Amazonなど数々のレビューでも「面白いのにいきなりすぎる」「もっと読みたかった」といった悲しみのコメントが並んでいます。
日笠希望先生の絵もとても好きだったので、もっとみんなが舞い踊る姿を見たかった……。
一話の原稿の見開き。1コマ目の見開きシーンはペンは入れずに鉛筆だけの作画だったので上手く印刷にのるか不安だったけど綺麗に印刷されてました。 pic.twitter.com/SJfcCYXxEC
— 日笠希望 (@makarninnjya) 2018年4月11日
美麗でボディバランスがとても良く、最終回は鳥肌モノ。様々なジャンルで勝負できる絵柄でもあるとは思うので(週刊連載でこの画力をキープしたの、本当に素晴らしいです)どんな次回作がくるのか楽しみにしつつ、できることならまたいつかフィギュアスケートマンガをリベンジしてもらえたら……と祈らずにはいられない、名作の卵レビューでした。