2018.12.27
【日替わりレビュー:木曜日】『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』マキヒロチ
『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』
(今日は木曜日担当・園田さんがお休みのため、日曜日からの出張で、コミスペ!編集部がお届けします。)
「住みたい街ランキング」で毎年上位にランクインする街、吉祥寺。そんな吉祥寺で生まれ育った双子による不動産屋が、なんと吉祥寺以外の街の素敵な物件を紹介していってしまう街ブラマンガがこちら『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』。第6巻が先週発売されたばかりの本作品をピックアップ。
吉祥寺で地元密着型の不動産屋を営む重田姉妹(双子)。パーティ付きの富子とヘビメタ好きの都子は全く同じ顔、体型で飛び込みのお客さんに毎度びっくりされています。さて、毎度重田不動産には新しい住まいを探す様々なお客さんがやってくるのですが、引越しには何かしら理由が伴うもの。進学や転職に、婚活やご近所トラブルetcetc……。
引越しの理由は人さまざまですが、さすが「住みたい街ランキング」で上位常連の街、吉祥寺。利便性も抜群で魅力的なお店もたくさんなので、街のブランドも相まって多くの人がやってくるものの……重田姉妹はお客さんの要望を聞いてひとこと、「それ、吉祥寺じゃなくね?」
ほぼ拉致に近いような強引さで吉祥寺ではない街に連れていかれ、重田姉妹と一緒に街をぶらり。お客さんとしては吉祥寺に家を借りるつもりだったのに、気づけば今まで行ったこともなかった街で素敵な出会いをして、新しい暮らしが始まっていく…。というストーリーです。
都内で暮らしていたとしても、以外と広いものなんです。だからみんな、実は行ったことのない街やエリアは多いはず。このマンガでは街はもちろん、お店や施設も実在する情報ばかりなので、引越しとまではいかなくても行ってみたい街がたくさん見つかるはず。食いしん坊な重田姉妹はどの街にいってもローカルなグルメ情報に詳しいので(すごすぎません?)お客さんにご近所グルメ情報まで授けてくれるのです。
お気に入りの部屋で決めるのもいい。近所の素敵なお店に惹かれて決めるのもいい。街のなんてことない雰囲気とのフィーリングで決めてもいい。お気に入りの暮らしは、毎日をもっと鮮やかに変えてくれるはず。
来年、どう過ごそうかなあと考えるタイミングでもある年末年始。私が住みたい街は、家はどこ? なんて、改めて考えてみるのも、いい時間になるはずですよ! 既刊6巻までさくっと読めるのはもちろん、おおよそ一話完結型なので(重田家の実家リフォームだけ、一応話が繋がっています。が、いきなり後ろから読んでもそこまで問題なし)どこからでも読めるので実家でごろごろ過ごすおともにもおすすめです!
それにしても、重田不動産みたいな不動産屋さんあったら楽しいだろうなあ……。
©マキヒロチ/講談社