2018.12.30

【日替わりレビュー:日曜日】『ピヨ子と魔界町の姫さま』渡会けいじ

『ピヨ子と魔界町の姫さま』

魔界のお姫さまと人間の女の子を軸に展開されるコメディマンガ『ピヨ子と魔界町の姫さま』。凄まじくおもしろい作品だったのですが、惜しくも連載は終了し、先日完結巻である、2巻が発売されました。

舞台は、「魔界町」という日本でありながら人間界とは異なる場所。見た目はのどかな田舎町ですが、実態はその名の通り、魔界。人間もいますが、主に住んでるのは魔界の住人です。
こう書くと、なんだかファンタジックな雰囲気がしますが、ほんとにただの日本的片田舎で、異世界転生的な要素も特にありません。

「ピヨ子」こと、田中ひよ子は東京から魔界へ引っ越してきたばかりの女子高生。魔界にできたフランチャイズのコンビニの一号店でバイトしています。そんなバイト先に足繁く通ってくるのは魔王の娘であり、姫君という高貴な身分にもかかわらず、その美麗な容姿とは裏腹にスウェット姿でママチャリを乗り回す「姫さま」。彼女はピヨ子と同じ学校に通う先輩です。

本作はこの2人の掛け合いを中心に進んでいくのですが、この姫さまの徹底した庶民っぷりと、ギャグのシュールさ、そして主人公2人が揃ってはちゃめちゃでサイコパスなところが実におもしろい。最初の方はピヨ子はまともで、姫さまが暴れる感じかな? と思っていましたが、違いました。2人ともやりたい放題です。

ピヨ子は姫さまを盲信してるし、姫さまはゴーイングマイウェイ。両方とも自分の信じるものを疑わないので、まともに突っ込んじゃった周囲の人々をどんどん巻き込んで火傷させていく始末。とはいえ、周りのキャラもどこかネジが抜けてる人達ばかりで、やっぱり魔界の人達はちょっと変なのかもしれません。

間やテンポの取り方、キャラ立ちした登場人物、ワードセンスの高いギャグ運び、などなど総じて只者ではない完成度の本作。作中でのキャラクターたちの動きが良いため、ファンの間ではアニメ化も期待されていましたが、短命で終わってしまいとても残念でなりません。

こういう傑作が、世の中でもっと広く読まれるように今後ともしっかりフックアップしていきたいと思う所存です。

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八木 光平

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