2019.02.28
【日替わりレビュー:木曜日】『しいちゃん、あのね』東裏友希
『しいちゃん、あのね』
しいちゃんの成長が垣間見えたり見えなかったり
『しいちゃん、あのね』の第4巻が本日発売。
おばあちゃんとおじいちゃんがくれた雨具を着たいのに雨が降らない、と泣きわめく、可愛らしいしいちゃんの話の直後に、電マでクリオナするママの話が入ってきたりするから、やっぱりこの作品は気が抜けない。最新刊、今まで以上に感情が大忙しだった。
両親の情事を邪魔する天真爛漫なしいちゃんは健在だが、それと同時に幼稚園のお友達えみるくんやむつみちゃん、スマホを使いこなすベビーカーに乗った赤ちゃんのじゅんぺーくんなど、別の幼児キャラが立ってきたことにより、しいちゃんが少し大人びて見える瞬間があって、なんだか少しの寂しさとともにグッとくる。
と思っていたら、ガチャガチャでほしいものが引けなくて駄々をこねていたりするから、「やっぱりしいちゃんは子どもなんだな」と安心したりもする。
巻を重ねるごとに、ギャグも画力も話の展開も深みも異常なパワーアップを見せてくるから、私はこの作品が大好きだし、毎回最新刊がでるのが待ち遠しい。今回も、とある回で「さすがすぎる! 神巻!」と叫ぶ瞬間があった。二回あった。
加えてエロ描写も激しめにパワーアップしているので、やはり家で読むのをおすすめする。
ちなみに、作品の背景や東裏先生の思いなどは同じく本日公開のインタビュー記事でチェック! まだ4巻なので、今からならすぐに追いつける。サイン本がもらえるチャンスなのでお見逃しなく。
© 東裏友希/日本文芸社